WRO(World Robot Olympiad)とは

1)WRO(World Robot Olympiad)とは
WROは自律型ロボットによる国際的なロボットコンテストです。
世界中の子どもたちが各々ロボットを製作し、プログラムにより自動制御する技術を競うコンテストで、市販ロボットキットを利用することで、参加しやすく、科学技術を身近に体験できる場を提供するとともに、国際交流も行われます。
2)WRO開催の目的
World Robot Olympiad brings together young people all over the world to develop their creativity & problem solving skills through challenging & educational robot competitions.
 教育的なロボット競技への挑戦を通じて、彼らの創造性と問題解決力を育成します。

«1» 創造性と問題解決力を養おう
教育的なロボット競技への挑戦を通じて、創造性と問題解決力育成を目的としています。
科学技術への関心・意欲の向上、ものづくり人材の育成も目標となっています。

«2» チームワークでコミュニケーション力もUP
 WROでは小学生から高校生までの子どもたちがチーム(子ども2名とコーチ«大人»1名)を組んで競技に参加します。 仲間と共にロボットを組立て、コースをいかに速く、正確に走るか、それをどう実現していくかアイディアを出し合いプログラム開発をし、各種競技に挑戦し、競技タイムやロボットデザインを競い合います。

«3» 先端科学技術を体験する
 ロボットは、メカトロニクス、通信、コンピュータ技術の集積体です。パソコンの画面に向かうだけでなく、ロボットを作り、プログラムし、動かすことで、子どもたちは先端科学技術に直に触れることができます。

3)競技会内容
«1» 競技
部門毎に、事前に発表されたルールにのっとり、課題をクリアしたポイントと完了までの時間により順位を決定

«2» チーム制
 コーチ1人(20歳以上の大人)、選手(児童・生徒)2~3人でチームを作り参加します。

«3» プログラム開発による自律型ロボットを使用
リモコン操作ではなく、ロボット製作とプログラム開発のトータル技術で競う自律型ロボットコンテストです。ロボットを組立て、その動きを制御するプログラムも子どもたちが開発します。何度も実験し、そして作り上げたロボットとプログラム。子どもたちの意志がロボットの動きとなって競技します。

«4» ロボットコンテスト初心者でもOK
市販ロボットキット、ソフトウェアを使用するので、工業専門環境がなくても 参加しやすいコンテストです。

4)競技会方式
«1» 日本一じゃものたりない!世界一に挑戦しよう!
 WROは、国内地区予選大会への参加からスタートします。 各地区では体験教室や講習会の実施もあり、広く参加を募ります。 地区予選大会での優勝チームは、各国決勝大会に選抜出場します。

 各国決勝大会にて国際大会準備の競技大会を実施し、優秀チームを選抜、代表チームとして国際大会に派遣します。

 国際大会は各国より選抜された代表チームによる競技大会です。

5)WROの歴史
«1» WRO開催の経緯
 2004年、シンガポール国立サイエンス・センターの発案により、13ヶ国が参加して第一回WROが開催されました。
 日本では、産学の有志によりWRO Japan実行委員会が組織され、財)科学技術振興財団(科学技術館)の協力を得て、ロボット、組込みシステムをテーマとした子どもたちの科学技術への興味意欲の向上、ものづくり人材育成を目的として2004年より活動を開始し、第1回WROシンガポール大会から参加しています。2008年、NPO法人WRO Japanを設立しました。

«2» 日本国内大会の広がり
 日本国内大会の広がり2004年に9地区の予選会から始まったWROは、現在37予選会に拡大。
各県での予選会開催を目指します。

 各予選会は、その地区の団体により運営されています。(大学・専門学校・NPOなど)
各地区でロボット教室を開催したり、地元教育委員会と協力して小学校への出前授業を開催したりと、WROを通じて活動の輪を広げています。

«3» WROの国際的な広がり
 2004年、第1回大会ではアジアを中心とした13ヶ国・地域、4,468チームが参加。
2008年横浜で開催された国際大会では、世界中で参加したチームが10,000チームを超えました。
2017年には、参加国・地域が60に。

 アジアを中心として発展したWROは、中近東、ヨーロッパ、北米・南米、アフリカへと広がっています。
 市販ロボットキット、ソフトウェアを使用するので、工業専門環境がなくても 参加しやすいコンテストです。